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芽キャベツの二日酔いについて考えるすべを喪ってしまった私たち / 詩とTRPG / https://twitter.com/Wanazawawww

SW2.5 武器として使用可能な盾の性能考察

結論 (2021/04/15 現在の見解)

武器として使用可能な盾を自作するとき、以下のルールを使用すると簡便である。
ルール1
 威力・命中・C値計算には通常の武器と同様の計算式を使用する。
ルール2 まず武器として使用すると無効になる2点の防護点を付与する。
ルール3 威力5と引き換えに、回避+1か、防護点2点を付与してよい。
ルール4
 通常の盾としての用法が2Hであるならば、付与される防護点の一部または全部を、攻撃後の防護点の補填に充ててよい。
ルール5 武器習熟分のダメージは乗らないので、場合によっては調整する。

序論

ソード・ワールド2.5から武器として使用可能な盾の仕様が変更・明確化されたが、WEB上に仕様や計算法をまとめたものが見つからなかったので、自ら考察を行った。

このコラムを書き始める前は、防具のランクより一つ下のランクの武器として威力を計算する仕様なのだろうかと考えていたが、考察を深めたことによってそれ以外の無矛盾な説明ができることがわかった。

なお、武器・防具のデータはすべてサプリメント『エピックトレジャリー』を参照した。

本論

2021年4月現在、武器として使用可能な盾はAランクの〈スパイクシールド〉と〈グレートパリー〉、Sランクの〈ブレードキラー〉の3つのみと少ないが、盾の威力も以下の武器威力の計算式と同じ計算式が使用されているものと仮定する。

[(C値-10)-命中+2Hの補正値+ランクの補正値5+必筋=威力

(引用元: SW2.5での武器自作 - 高精度計算サイト https://keisan.casio.jp/exec/user/1449053299 )

仮説1 武器として使用すると無効になる2点の防護点が一律に付与される。
仮説2 威力5と引き換えに、回避+1か、防護点2点が付与される。

上記2つの仮説で〈スパイクシールド〉〈ブレードキラー〉の性能は説明できる。
〈スパイクシールド〉: Aランク・1H・必筋13・C値10から算出できる威力は18。実際には威力13なので、威力5が回避+1に充てられている。
〈ブレードキラー〉: Sランク・2H・必筋22・命中+1・C値12から算出できる威力は47。実際には威力42なので、威力5が防護点2点に充てられている。
(※〈スパイクシールド〉の最も特筆すべき効果は今回考慮しない)

しかし、〈グレートパリー〉は要素が多く、複雑である。
まず、Aランク・2H・必筋30・C値12から算出すると、威力は55となるはずである。実際の〈グレートパリー〉は威力40であるから、15の差がある。
〈グレートパリー〉の防具としての性能は、2H・回避+1・防護点3/3。
攻撃後も防護点が減少しないこと、(2021年4月現在で)SW2.5の盾で唯一用法が2Hの盾であることが例外的だ。この例外を説明するために仮説3を立てる。

仮説3 通常の盾としての用法が2Hであるならば、付与される防護点の一部または全部を、攻撃後の防護点の補填に充ててよい。
(※「または全部」の部分が恣意的であるが、汎用性のためにこうしておく)

仮説1~3によって、〈グレートパリー〉は、

1. 仮説1にある処理によって、武器として使用すると無効になる2点の防護点が付与される。
2. 仮説2にある処理によって、威力5と引き換えに回避+1を、威力10と引き換えに防護点4点を付与される。
3. 仮説3にある処理によって、防護点の1点は本来の防護点の上昇に、3点は攻撃後の防護点の補填に充てられている。

というふうに設定されていると説明できる。
以上をもって、現時点で武器として使用可能な盾3つの性能の説明が付けられる仮説が立てられた。

ここで発展として、仮説1~3を前提に、攻撃時に〈アックス〉Sランクの〈ミスリルアックス〉を元にした性能を持つ、Sランクの盾を考えてみる。

1. 〈ミスリルアックス〉は1H両・必筋18・威力33・C値11。武器としての使用時に同じ性能を持つ盾〈ミスリルアックスシールド〉は、さらに武器として使用すると無効になる2点の防護点を持つ。
2. 一つの盾で《かいくぐり》の効果を十全に得たいので、回避力を向上させたい。必要筋力を5増やして23とし、威力5の代わりに回避+1を付与。
3. 〈ミスリルアックス〉同様、〈ミスリルアックスシールド〉も1H両にしたい。(現在までに1H両の盾は存在していないが、回避時に両手で盾を持てるならば2Hで使用できるものとする。)
4. 〈ミスリルアックス〉を2Hで使用すると、威力43・C値11。〈ミスリルアックスシールド〉もこれに準ずるが、2Hでの使用時は防護点が減少しないものとしたい。威力5と引き換えに防護点2点を捻出し、攻撃後の防護点に充てる。

ミスリルアックスシールド〉の性能をまとめると、

ミスリルアックスシールド〉
〈盾〉Sランク 刃武器 銀製
用法1H両・必筋23・回避+1・防護点2/0
用法2H・必筋23・回避+1・防護点2/2
-----
用法1H両・必筋23・威力33・C値11
用法2H・必筋23・威力38・C値11

……真面目に仕様を考えると、《かいくぐり》と防護点を同時に確保しようとするよりは、命中と防護点を同時に上げて、かばい盾ファイターのリルドラケンがかばいながら斬るための武器にしたほうが好みかな……。まあ、かばわれずに攻撃したいファイターが使うにはちょうどいいか。
ともかく、次に攻撃可能な盾を自作する際はこのコラムを参照したい。
新しい盾のデータやエラッタが追加されて論が覆されることもあり得るので、その際は追記・改稿する。

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(noteにて2021/04/14 23:59公開)